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北上川のカゲロウ

北上川のカゲロウ

本日、カゲロウについて登米町出身の船木 實さんから情報提供いただきました。

登米大橋にこれからの季節、発生する白い虫、カゲロウです🤔

 

 

北上川からカゲロウが大量発生

 毎年夏から秋にかけて2回、北上川からカゲロウの大量発生が観測されています。発生の時期は年によって異なりますが、7月から10月の早朝に、アカツキシロカゲロウが、また8月中旬から9月中旬の日没後にオオシロカゲロウが発生します。両カゲロウとも抱卵して飛来し、産卵によって寿命が尽きます。登米秋祭りの時、夜に、祭りの明かりに群がってくるのが、オオシロカゲロウです。アフリカなどで観察されるサバクトビバッタの大量発生は有名ですが、同様に大量発生する北上川のカゲロウは、あまり知られていません。自然豊かな北上川の象徴ともなる、アカツキシロカゲロウとオオシロカゲロウを観察してみませんか?

 アカツキシロカゲロウの発生は、日の出の1時間30分前に始まり、日の出には終了します。ピークは日の出30分前です。このカゲロウは、時速4㎞程で川を遡上し、寿命は2時間以下です。昨年は814日の朝526分頃、登米町の北上川の土手で観察されました。数千万匹のカゲロウが一度に見えたそうです。日の出が448分だったので、この時のカゲロウ群体は、柳津から登米町間で発生し、遡上してきたものでしょう。

オオシロカゲロウは日没の30分後から約1時間の間に発生します。アカツキシロカゲロウと同じ時速4㎞程で川を遡上し、寿命は2時間以下ですが、強い走光性を持ちます。そのため、川沿いの街灯や店頭の明かりに群がり、そこで寿命を迎えます。街灯の下に積もったカゲロウとその卵により、車がスリップし交通事故を起こすこともあります。今年の登米秋祭り(916日)の日没は1742分です。この頃、18時から21時の間に、オオシロカゲロウの大群が北上川を遡上し、一部は登米町の明かりを目指して飛来することが考えられます。

北上川はオオシロカゲロウ発生の北限となっています。登米町周辺では、豊里大橋、柳津大橋、米谷大橋付近でもオオシロカゲロウの発生が確認されています。

アカツキシロカゲロウとオオシロカゲロウは形態も大きさも同じです。体長1㎝、開長2㎝、黄褐色~黄白色で、尾は雄では2本で長く、雌では3本で短い。両者の違いは発生時刻と卵の大きさです。

アカツキシロカゲロウの写真は、いずれも須藤勝子氏が、2016814日早朝、登米大橋付近を散歩中に撮影したものです。

オオシロカゲロウの写真は、信濃毎日新聞に2012914日掲載されたものです(http://www.shinmai.co.jp/news/20120914/KT120914FSI090002000.php

2016年昨年814日に撮影されたアカツキシロカゲロウ(尾が3本見えるので雌) 、寿命は長くとも2時間

登米大橋から見たアカツキシロカゲロウ

米谷方向(上流方向)に時速4㎞程で飛翔している

710月の早朝に発生するが、昨年は814日の早朝(526分頃)に見られた

登米大橋から見たアカツキシロカゲロウ

北上川の豊里大橋、柳津大橋、登米大橋、米谷大橋付近で大量発生が確認されている

長野県千曲市で2012914日見られたオオシロカゲロウの死骸(信濃毎日新聞)。

登米町でもこのような光景が9月中旬(登米秋祭りの頃)の朝に見られる(オオシロカゲロウの飛翔は1821時頃に、北上川で見られる)

2017/8/8編集済


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